主観

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文章を書くとは主観を表明する行為だ

 文章を書くということは、自分の意見を主張する行為です。ですから、文章には必ず主観が含まれています。たとえ新聞のように、「自分の意見を主張しているのではない。事実を述べているだけだ」という態度を装っている文章でも、扱う事実をどのように選ぶかによって、読者に何かを読み取らせようとしているのですから、おおよそ文章である限り、主観の反映されていないものはありません。
 たとえば新聞のように事実だけを並べたような客観を装った文章でも、故意に偏った事実を選べば、いくらでも主観的な文章は書けます。子どもがよくいう言葉を思い浮かべてみましょう。

 〜ちゃんも持っている。〜ちゃんも持っている。〜ちゃんはそれだけではなくてもっとすごい。
 持っていないのは、私だけだ。

 この例を見れば、書き方の如何(いかん)に関わらず、主観的な文章を書こうとすれば、どうとでも書けるということがよく分かるでしょう。(『ねこ』P53

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