説明が必要

自分の考えは説明しなければ分かってもらえない

 私たちは、自分が考えているようなことは常識で、特にそれほどくどく説明をしなくても分かってもらえるものだと思い込んでいます。ですから、何か書こうとしても分かりきっていると思うことは書きませんから、発想の元となる前提を説明しなかったり、その発想が本当に正しいことを証明する努力をしなかったりします。
 しかし考えてみれば、自分の身近でよく分かり合っていると信じている人たちとでさえ、「ああ、全く勘違いしていたのだな」ということはよくある話ではないでしょうか。
 まして、環境も考え方も違う人たちなら、自分が当然であると思っていることを当然だと思ってもらえないのは当たり前の話です。
 たとえば、高校生について書くことにしましょう。高校には、普通科もあれば商業科、工業科、農業科、家政科・・・といろいろあります。全日制もあれば定時制もある。更に同じ普通科(あるいは工業科・・・)でも、私立、公立の別、それがある地域によっても千差万別なのです。
 ですから、あなたが高校生について書こうとすれば、そのようなことをふまえた上で、様々な高校生に当てはまるように配慮して文章を書かなければなりません。そして、自分の常識をみんなが常識だとは思っていないかもしれないと考えて、そのような境遇や立場が違う人たちにも自分の考えを納得してもらわなければいけません。
 このように、文章を書くときには、「他人は自分のこと(意見)を分かってくれる」という無意識の甘えをまず取り除くことから始める必要があります。「自分がなぜそう考えるのか、それは本当に誰にとっても正しいと言えることなのか」ということをもう一度考え直して、自分と考え方が違う人たちにも、一生懸命自分の意見を納得してもらえるように説得しようという気持ちで文章を書きましょう。(『ねこ』P1参照)

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