作文と小論文との違い

作文と小論文との違い

 大学や専門学校の募集要項に記載されている「小論文」「作文」という呼び名が、今これから説明しようとしている呼び方と必ずしも一致するとは限りません。しかし、「小論文」「作文」というとき、それをどのような意図(いと)で出題者が問題を出しているのかということを、一応考えておいた方がよいのです。(『ねこ』P8

作文

 「私の高校生活」「大学生活への期待」というような題で文章を書かせようとする意図は、その人の積極的に生きようとする、学ぼうとする姿勢や豊かな感受性を評価したいということです。このような意図を持った出題を、私はすべて作文と呼ぶことにしています。

小論文

 それに対して、「臓器移植の是非(ぜひ)」というような題なら、「臓器移植カードに記入して、一生懸命生きようとしています」というような回答者の生きる姿勢をアピールしてみても仕方がありません。このような題の時には、たとえば「臓器移植」について、回答者がどれだけきちんとした考えをもって、主張を展開したのかということが重要です。確かにこのような出題の時でも、あまりにネガティブで、全くやる気のない意見を述べることはあまり好ましくはありません。しかしプラス発想のかけ声だけで、与えられた課題に対して、ある程度他人を説得しなければならないような、内容のある議論を展開できないようでは、お話になりません。
 このような出題の場合には、自分の良さをアピールすることによってではなく、与えられた課題について、なるべく深く捉えて論を展開しようとすることで、「ああ、こいつはよく物事を考えているな」と思わせなければならないのです。
 このようなタイプの出題を、私はすべて小論文と呼んでいます。

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