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作文・小論文はどうやったら書けるようになるのでしょうか

 学校の先生に聞くと、やれ「コラムを書き写せ」「社説を要約しろ」「本をたくさん読め」といろいろいわれます。しかし、やればやるだけの力がつくのかも知れませんが、部活動もしなければならない、他の勉強もある、時には息抜きも必要な高校生に、小論文が書けるようになるまでこれらを続ける時間が本当にあるでしょうか。そしてその時間を確保したとして、本当にそれが文章を書けるようになる近道でしょうか。
 「文と文との関係がでたらめで、何を書いているのか分からない」「一応何を書いているのかは分かっても、内容が薄っぺらで全く読むべき内容がない」、そういう文章を前にして、実は高校の先生方も、何をどう指導すればよいかほとほと困り果ています。それでとりあえず、「書くべき内容を身につけて」というアドバイスになるのですが、書くことと読むことの間には当然のごとく高いハードルがあります。このハードルを乗り越えて文章を書けるようになるためには、やはり「自分で考えながら文章を何度も練り直して書いてみる。」という当たり前のこと以外に方法はありません。

「技術」よりも文章の基本理解(発想法)が大切

 しかし、「書きながら、力を身につける」といっても、何をどうしていいか分かりません。
 そこで、市販の技術を標榜(ひょうぼう)した安直本にすがることになるのですが、それがいけません。「文章を書く」ということの何たるか、という一番大切なところをおろそかにして、「技術」と称する「技術」とも言えないようなお粗末なものを振り回すばかりなので、それに踊らされて、読む者が本質を見失い、とんでもないところで道に迷うことになります。(「『樋口』の小論文本の悪口少々」参照)
 憂うべきことは、指導する側の先生も、これらの技術書に惑わされて、とんでもない指導をしてそれでよしとしていることがままあるということです。
 『ねこの小論文・作文講義』は、「文章を書く」ということの何たるかという一番の基本の解説を試みます。

本音で迫る必要にして十分な内容

 このホームページでは、生徒が実際にできそうにないアドバイスは一切省略して、最短距離で「自分で考えながら文章を何度も練り直して書き、文章を書く上でのノウハウを身につける」お手伝いをするために、これだけは譲れないという線で、考えておくべきことを様々な角度から考察しています。
 自分で作文を書けるように努力したいというまじめな高校生や、指導に当たって生徒の文章のどういうところに着目していけばよいかに悩んでいる先生方、また、自分で文章を書きたいと思っているすべての方に参考にしていただきたいと思っています。
 とはいえ、書店に並んでいる某氏の参考書のような安直なものではないので、受験一週間前からあわてて取りかかるなどというようでは全く効果はありません。しっかり覚悟して取り組むようにお願いしておきます。

このホームページをどのように利用するか

ページ内 容
超入門 小論文・作文にスムーズに取りかかることができるように、最初に知っておいてほしい考え方や、基本訓練を紹介しています。
 特に、最初の方の「作文基本確認」くらいまでは、よそではほとんど触れられることはない、しかしとても重要な考え方が書いてあります。まず初めの取りかかりとして、是非読んでおきましょう。
 「言いたいこと」以降は、文章を書くために最も基本となる視点を身につけるための有効な演習ができる所です。全部に取り組む必要はありません。一つに取り組もうと決めたら、腰を据えてじっくり取り組んでください。
 まずどうしても取り組んでほしい演習は、「言いたいこと」です。
 先生方にとっては、一つ一つが数時間分の教材として利用できます。解説付きの「授業のネタ」としてご利用下さい。
講義 小論文・作文に自分で取り組むための視点を与える総合教科書です。きれいごとを排除して、小論文・作文を書く上で考えなければならないことを網羅し、気をつけるべきポイントを本音で語っています。
 少し堅い言葉で、あまり聞いたことがないようなことを説明しているので、高校生には少し取っつきにくいかもしれません。しかし、私が高校生を指導するときは、この本さえあれば、何ページを読みなさいと言えば済むぐらい、文章を書くときに気をつけなければならない、必要十分な視点は網羅されています。
 最初の方の、「作文と小論文との違い」などの概要は、それほど時間をかけて取り組むほどのことはないので、ざっと読み飛ばして、「第4章 文章の組み立て方」ぐらいから腰を据えて本気で読んでください。
 もっと詳しい利用法は、「読み方」にあります。
 『ねこの小論文・作文講義(ダウンロード版)』を完全にホームページ化したものです。
追加説明 『ねこの小論文・作文講義』の印刷版販売、先生方へのメッセージなどを紹介しています。『ねこの小論文・作文講義』の利用に先立って、ざっと目を通しておいていただければと思います。
 このホームページのサイトマップ、更新履歴などもここに載せてあります。
「イイタイコト」を大切にした作文指導 「イイタイコトを大切にする以外、作文指導で重視することはない」という立場から、作文指導について考えています。
コラム なぜ「樋口の小論文ではお話にならないのか」について説明しました。特に先生方には、必ずここの部分の参照を願います。
 他にも、小論文・作文だけにとどまらず、文章を書くこと全般について、割合自由な視点からコラムを書いています。
HP作成 ホームページ作成について、文章を書き、読んでもらうという観点から記事を書いています。
 このホームページを作っている私の立場は、「受験小論文・作文に取り組むことを通して、『書くこと』を少しでも自分の生活の中に取り入れてほしい」というところにあります。
 せっかくインターネットという「自己表現の欲求」を手軽に満たせる場が身近にあるのですから、何らかの自己表現をしてみてはどうでしょうか。

本ホームページについて

メールでのご相談は受け付けておりません

 メールでの個別の小論文相談は承っておりませんので、そういうご相談はご遠慮ください。
 また、本ホームページ、並びに『ねこの小論文・作文講義』を使用したことによってもし損害が生じても、当方では責任を負いかねますので、自己責任でご利用ください。

ありがとう

ありがとう

 財団法人岡山県教育弘済会平成16年度教育研究助成の著書部門で、『ねこの小論文・作文講義』が特選をいただきました。応援してくださった皆様ありがとうございました。

最近の更新

・令和7年2月28日

「コラム>樋口裕一>やっぱりおかしい」「コラム>樋口裕一>素材を主張につなげる構成力」の章を大幅に修正しました。

※特に、『「イイタイコト」を大切にした小論文・作文指導』で、画像データがいつの間にか消えてしまうという不可解な現象が時々起こってしまっています。そのようなときは、あきらめずに教えてくだされば幸いです。