言いたいことは一つだけ

一つの文章で言いたいことは一つだけ

 文章には、その文書を通して「自分が伝えたいこと」「言いたいこと」がいるということは先にお話ししたとおりです。
 しかもこの「自分が伝えたいこと」「言いたいこと」は、一つの文章には一つのことだけです。もし全く別な関連のない二つのことを言いたかったら、その時は文章を二つ書くしかありません。そうしなければ、できた文章はどこかで必ず二つに別れて破綻(はたん)してしまいます。
 「自分が伝えたいこと」「言いたいこと」は、一つの文章には一つのことだけだなどというと、あるいは誤解を受けるかもしれません。たとえば何百ページもある本を書く場合でも、そこに書かれた事柄に何らかのつながりがあり、一続きの文章を作成しなければ伝えられないものがあるからこそ、長大な一つの文章を作成するのです。ですから、そのような場合には、最終的な「言いたいこと」に到達するための、「これをいって、それからこれもいって、それが言えたらこれが言えるから」といった「中間的な言いたいこと」というのはたくさん発生します。
 長大な文章を書く場合、これらの「中間的な言いたいこと」を逐次積み上げていきながら、最終的な「言いたいこと」に向かって文章を構築していくことになるのです。

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