お金を教える機会がない

商業高校でも「お金」の考え方について教える機会がない

 一般社会人の生活の中で商業活動はかなり大きな位置を占める存在であるのに、「お金」については今の学校生活で学ぶ場がほとんどない。
 高校でも、普通科ではもちろんのことだが、それでは商業高校でそういう機会があるのかというと、おそらくほとんどの場合やはりない。
 商業高校で教えるのは、簿記や商業知識、それにコンピュータといったところで、商業をする上での実務についての知識は教えるが、「お金をどのように考え、お金とどのようにつきあうべきか」といった発想はほとんどの場合やはり教える機会がないような気がする。
 このように、「お金」に対する考え方や、「銭もうけは社会貢献になる」といった教育をしないまま、お金を扱う実務だけを教育してみても、中小企業で就職してからの社員教育をちょっとだけ省ける程度の雇われ社員を大量生産する効果ぐらいしか期待できないのではないだろうか。
 そのようなところからは、いくら少々商売のまねごとをさせてみたり、思いつきでどこかの社長を呼んで来てちょっと話をしてもらったりしてみても、「将来起業をして社長になろう」などという発想を持った若者が育つとはとても思えない。もしそういう若者が育ったとしたら、それは、学校以外の家庭環境か、その他の何らかの特殊な環境のたまものにすぎないのではないだろうか。