電灯ぐらいつけて!

電灯ぐらいつけて!

蛍光灯
 昨年の11月ぐらいでもう大分前のことになりますが、雨の日の昼頃岡山県庁に行ったところ、夕闇迫る頃のような明るさの中で、皆さんが仕事をなさっていました。もちろんこれは、1階の受付窓口ではなく、県職員が通常の業務をしている階の大部屋の話です。
 聞いてみると、電気代節約のために昼間は電気をつけてはいけないのだとか。


 大部屋では晴れた日の昼間でもかなり暗くて、そんなところで仕事をしていては目に良いはずがありません。まして雨の日の薄暗い中では、窓際だってかなり暗いはずです。
 電気代は一般家庭でも冬にエアコンをつけていれば2万円ほどにもなりますから、県庁などのビルでそれぞれの部屋で電気をつけていれば、それが驚くほどの結構な額になることは分かります。しかしだからといって、そこで働く職員の健康のことを一切考えずにおいて、電気代を削れというのはいかがなものでしょうか。誰もいないところに電気をつけておく無駄とは、これは根本的に違うのです。
 行政は、自分の所の経費が少なければそれでよしとするような近視眼的な発想しかしませんが、それで健康を害される職員はたまったものではありません。目を悪くして、そのために必要になってくる費用は、県が払わず、個人持ちだから関係ないというのでしょうか。

本当の無駄をなくしてくれ

 性能差がはっきり使い勝手に影響するパソコンなどでも、お金を握っている人に、「同じお金なら1台でいいからこれを入れてくれ」というような要望を出しても、「同じ値段で2台買えるのだから」といって、使えない機械を入れ、「2台買ってやったのだから有効に使え」というようなことを平気で言います。
 しかし、さほど性能差が現れにくいような気がする印刷機一つをとっても、どのメーカーでも定価が同じくらいなら使い勝手も同じだろうというわけにはいきません。一般家庭なら使う量もしれているので、どのメーカーでもそれほど気にならずに使えるかもしれません。けれども、毎日大量に使う部署ではそういうわけにはいきません。最初は良くても(本当は、デモに持ってきた最初のうちから使い物にならないことも多いのですが)、ちょっと使っていると必ず調子がすぐに悪くなります。そうすると使えない新しい印刷機が場所だけ取って、やっぱり使われているのは、一番古くからある使える印刷機だけだったなんてことも、実際よくある話です。
 こういうのを日本の古くからあることわざで、「安物買いの銭失い」といいます。そのほかにも、自分のお金ではないので、あまり切実ではないものでも、あったら便利だろうとよく分かりもせずに買って、そのままお蔵入りなんてのも結構あります。
 最近の情報関係の機器では、確かに変化のスピードが速いことも事実ですが、自分の腹が痛まない分、どうしても自分のうちならもうちょっと我慢しようかというところでも、平気ですぐ代替えしてしまうことも多いような気がします。おそらくその傾向は、他人に厳しく言う、お金を握っているところが一番顕著なような気がしますが、県職員の皆さんいかがなものでしょうか。
 (ここまで言うと、私の被害妄想が多分に入っているでしょうか)

大局的に物を見ている人などほとんどいない

 「大局的に物を見ている人などほとんどいない」とまで言うと言い過ぎでしょうか。これまでの既得権とか、人間関係とかそのようなものにがんじがらめになって、みんなお互い自分の所のお金が減らされるのは嫌なのです。ちょっと考えてみれば、自分の財布からすべてを支出するなら、「そりゃあ他と比べれば、ここはそれほどお金をかけられないな」ということが分かると思うのですが、財布が他人のものの場合にはそう簡単にはいきません。「今年の予算を消化しておかないと、来年の予算を削られてしまうからな」となってしまうのです。
 そこで、本当に何も考えずに、「ほしいほしい」とひたすら要求するところと、既得権確保に走って予算を使い切ろうとする所と、そういう悪循環の中で、それを削っても文句を言いそうにない、少々文句を言う人がいても、簡単に無視できる、そういうところにしわ寄せが来ます。それが、「暗い中で目が悪くなっても知らないから仕事をしろ」ということなのではないでしょうか。

組織が大きくなればどうしても弊害は出てくるが

 このような弊害は、組織が大きくなればなるほどどうしても出てくるのは避けられないことなのかもしれません。
 しかしやはり、私がくどく言っているように、そこで働く人の健康をないがしろにする職場というのはいかがなものでしょうか。県民からの突き上げが厳しい中、批判されるような本当の無駄は厳に慎まなければなりませんが、職員を大切にする姿勢は、企業でないからこそ、他の会社に先駆けて、県が真っ先にお手本を示すべきなのではないでしょうか。

タイトルとURLをコピーしました