3.ボランティア

3.ボランティア

問題
これからの日本の社会にとって重要であると思われる問題を一つ取り上げて、それについて八百字程度で論じなさい。

  (添削記号については、「凡例」参照のこと)

  する人にとってのボランティアの意味
 人はなぜボランティア活動をするのだろうか。それは他人の問題は自分の問題でもあるという意識があるからだろう。言いかえれば、我々が(×なし)自分と他者(×なし)のつながりを信じているからだといえる。(×であるが、)今日このつながりは広がりにおいても複雑さにおいてもますます規模が大きくなっている。その原因は、(×の一つは)現代の経済や情報が国際化していることにある(×事であろう)。
 ここで生じる問題は、大きな問題に対して我々の力があまりに小さいこと(×事)である。具体的には、世界の人々の(×自分や他人の)痛み・苦しみ・病・死などが、あまりにも私たちの手の届かないところにあるということ(×なし)である。
 (×改行なし)病を否定し、死を遠ざける現代社会の中で、我々は他人の不幸をメディアによって間接的な(×浄化された)形で受け取り、自分だけは一生健康で生きられると思っている。しかし、ボランティアに参加し、(×なし)災害や貧困などを目(ま)の当たりにすることで(×目にして)、我々は他人の不幸に対する自分の無力を感じる。さらにこれをきっかけにして、逆に我々は人間が生と死(×なし)の対立を同時に持って生きている存在であり、死がなければ生の輝きや尊さも分からないこと(×事)を確認するのだ。こうして(×なし)我々はこの無力感を通して他人の苦しみ、悲しみを知り、他人の視点に立つこと(×事)ができ(×出来)るのである。
 このように、ボランティアとは、現代社会に欠けている豊かな生のあり方を行動によって手に入れようとするものであり、他人の生き方、すなわち自分とは(×自身の)別の生き方を(×読点なし)今までの自分の中に取り込んで行くこと(×事)だと(×言)える。
 (×改行なし)日本ではボランティアが「自己犠牲」や、「大胆な行動」と結びついて考えられがちだが、(×まず)「自分と他人とが(×が)、これまでとは違ったかかわり方ができること(×出来る事)を知る」(×事の)喜びを、まず(×が)正当に評価する(×される)べきだと私は考える。

 この文章には、大人でもすぐには思いつかないようなユニークな深い発想がある。このような発想は、アドバイスを受けてちょっと考えたり、字句の修正をしたりする程度では絶対に手に入れることができないものだから、とても貴重だ。
 ただ惜しいことに、筆者が書いたままでは、文章の元になる考えの要素はあっても、それをしっかりまとめきるまでには至っていない。中途半端に把握している論理のつながりをもっときっちり自分でつないで、添削後の文章のレベルまでもっていく力を養うことが筆者の今後の課題だ。

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