必要でないことは削る

必要でないことはなるべく削る

 さて、前項の(例2d)のままでこの例文をやめては精神衛生上よろしくないので、この文章の一番の目玉である最終段落に焦点を当てて、論の内容はそれ以上深めないで、もう少しスリムな例文(例2e)を書いておこう。

例2d
 今日の情報化を支えているものにインターネットがある。だが、これにみんなが対応できているわけではない。これからは、老人や子どもでもたやすく使えるインターネットの環境を整備するべきだ。
 今インターネットをやろうとすれば、主にパソコンを使う。そのパソコンでは、パソコン本体の他、ディスプレイ、プリンタ、インターネット接続のための機器、ソフトまでをセットにして、購入後すぐに使えるものが人気を呼んでいる。こういう商品開発をこれからもどんどんしていくべきだろう。
 さらに、販売後のアフターサービスを充実すること、設定項目の少ないソフトを開発していくことなどで、インターネットを誰にとっても今よりももっと身近にしていくことが必要である。
 しかし、これでもテレビなどを買ってきてアンテナと電源をつないですぐに見るというようなわけにはいかない。だから、たとえばiモードのように、インターネットの一部の機能の利用だけに絞って、それを使いやすくした商品もこれからどんどん開発していくべきであると思う

 

例2e
 世間ではIT革命などとも呼ばれ、情報化が進んでいる。 しかし、若者はともかく、インターネットなどに接続する情報機器をすべての人たちが抵抗なく扱えるというレベルにまではいまだ達していない。
 そういう状態に近づくためには、もちろんパソコンでインターネットを使いやすいようにしていく努力を続けることも必要だ。
 だが、パソコンのような多機能の機器に頼っている限り、複雑さをなくしていく努力には限界がある。だから、たとえばiモードのように、インターネットの一部の機能の利用だけに絞って、それを使いやすくした商品もこれからどんどん開発していくべきであると私は思う。

 これで、結構「なるほどな。」という論文になっただろう。このように、言いたいことにスポットを当てて、それ以外のことはなるべく簡潔に削るということも、文章作法上の重要な手法だ(p16参照)。

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