ワープロ活用時の注意点

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ワープロを活用する場合の注意点

 手書きに比べ、書き直しが楽でスピードも速い。訂正しても、添削記号によらず、完成品としての文章のイメージをすぐに確認できる。さらにうまく使いこなせば、文章作成に便利な補助機能も充実しているなど、今日ワープロは作文に欠かすことのできない道具になっている。
 だがワープロを使う場合、書きかえが簡単な分だけ、最初に文章を書く段階では構成がおざなりになりがちである。頭の中の未整理な思考を未整理なまま書きなぐっておいても、後で書き直せばいいと思ってしまうからだ。
 ところが実際のところは、一度書いたものを改めて根本から考え直すのは、思うほどに容易なことではない。一度書いてしまったものに思考をとらわれ、自由な発想ができなくなってしまうのである。
 だから構成のしっかりした文章を書きたいなら、ワープロで書く場合でも、やはり初めから、論理の運び、思考の厳密さなどに気を配るようにすることが大切である。
 また君たち受験生にとっては、自分で書けない漢字でも、コンピューターが勝手に変換してくれるということも問題になる。テストの本番では、手書きで辞書を持たずに文章を書かなければならないのだから、漢字の書き方や、意味による使い分けは別にこれを勉強しておかなければならない。
 これらのことに注意して、文章を練る練習ではワープロを有効に使い、本番の少し前になったら、時間内に書き上げる練習をする時に、あわせて手書きの感覚をつかむ練習もしよう。

※「ワープロ」と「ワードプロセッサ」

 「ワープロ」「パソコン」は、それぞれ「ワードプロセッサ」「パーソナルコンピュータ」の略語であることは君たちも知っているだろう。これらは、本来の言い方が省略され、今日では省略形の方が一般に通用している。
 それでは「デジカメ」はどうだろうか。こちらの方は、まだ改まった場所では「デジタルカメラ」というべきだと感じられるはずだ。
 本来の言葉を省略したこのような言い方は、それが「パソコン」のように正式な言い方として社会的に認知されるまでに過渡期がある。その過渡期を経て、認知されるものと、いつまでたっても認められない「部活」のようなものとに分かれていく。
 だから、君たちがこのような略語を使おうとする場合には、それが社会的にどれほど認知されているのかを考えてみなければならない。そしてそこで少しでも「怪しいな。」と感じたら、本来の正式名称の方を使うようにしよう。
 またこのような略語については、本来の言い方を知っていると、その言葉の意味が正確に分かる。だからそのためにも、本来の言い方を知ろうとする努力はしておかなければならない。

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