読点の打ち方
読点の打ち方
「が」・連用形による文のつなぎ
前後の関係が曖昧でも文をつなげてしまうので、使う場合はよく注意する。
前後の関係が曖昧でも文をつなげてしまうので、使う場合はよく注意する。
読点が絶対に必要なのは、そこで区切って読まないと、意味が違ってくる可能性がある場合、意味を取りづらくなる場合である。その他は作者の個性として、自分がその文章をどのように読んでほしいかに従って打つ。ただし、あまり多用しすぎるのも目障りになる。
あまりよい例ではないが、
例1
私はAさんとBさんの家に行った。
(a)私は、AさんとBさんの家に行った。
(b)私はAさんと、Bさんの家に行った。
(a)私は、AさんとBさんの家に行った。
(b)私はAさんと、Bさんの家に行った。
もっともこんな文章は句点で意味を読み取らせるよりも文章をきちんと書き分けた方がよい。
例1改
(a)私は、Aさんの家とBさんの家(と)に行った。
(b1)私はAさんと一緒にBさんの家に行った。
(b2)Aさんと私はBさんの家に行った。
(b1)私はAさんと一緒にBさんの家に行った。
(b2)Aさんと私はBさんの家に行った。
例2
ワープロというと文章の見栄えをよくする清書機能に着目されがちだが本当のところはアイデアを練る道具としての使い方の方がはるかに重要だと私は考えている(p33)。
これではたいそう読みづらいはずだ。最低限、
例2改1
ワープロというと文章の見栄えをよくする清書機能に着目されがちだが、本当のところはアイデアを練る道具としての使い方の方がはるかに重要だと私は考えている。
としてほしいところだ。
ここで、私はさらに、
例2改2
ワープロというと、文章の見栄えをよくする清書機能に着目されがちだが、本当のところは、アイデアを練る道具としての使い方の方がはるかに重要だと私は考えている。
としている。これを作者の個性という。
さらに、
例2改3
ワープロというと、文章の見栄えをよくする清書機能に着目されがちだが、本当のところはアイデアを練る道具としての使い方の方がはるかに重要だと私は考えている。
のような文章も認めてよいだろう。
例3
読点が絶対に必要なのはそこで区切って読まないと意味が違ってくる可能性がある場合意味を取りづらくなる場合である。(p40)
では、本文のように
例3改
読点が絶対に必要なのは、そこで区切って読まないと、意味が違ってくる可能性がある場合、意味を取りづらくなる場合である。
としないと
そこで区切って読まないと
意味が違ってくる可能性がある場合
意味を取りづらくなる場合
意味を取りづらくなる場合
である。
というふうに、「そこで区切って読まないと」を両方に掛けて読ませることが難しくなる。そこで本文のような読点が必要になるというわけだ。