注意すべき言葉遣いなど
注意すべき言葉遣いなど
- 話し言葉と書き言葉とを使い分けなけらばならないということを強く意識して、文章を書くときには話し言葉口調の言い回しは避ける。
- 「でも」 → 「しかし」「だが」
- 「〜けど」 → 「けれど」 → 「しかし」「だが」
- 「〜。なので、」 → 「だから」「以上のような訳で」
- 「〜なんて」 → 「など」
- 「すごい」 → 「とても」「非常に」「すばらしい」
- 「やっぱり」 → 「やはり」
- 「〜じゃない」 → 「〜ではない」」
- 「ちゃんと」 → 「きちんと」
- 「お店」 → 「店」
- 「〜したいと思う。」という意味で、「〜したいです。」と言わない。「〜したいと思います。」もしくは、「〜したいと考えています。」のように書くと幼稚くさくならない。
- 「可能」の意味を表す「れる」「られる」に気をつける。たとえば、「走れる」「起きれる」のどちらにも違和感を感じない人も多いはずだが、標準語の文法では、「走れる」はこれでよいが、「起きれる」は「起きられる」でないといけない。君たちにこの区別は難しいはずだから、初めから「起きることができる」と書こう。こう書いた方が、文章がしまった感じがするはずだ。
一般に「れる」「られる」を使うと、かなりくだけた言い方になるから、使わない方が無難である。
ちなみに、「受身」「自発」「可能」「尊敬」の意の助動詞「れる」「られる」は、- れる
- 五段活用の動詞の未然形
サ変動詞の未然形「さ」 - られる
- 五段活用以外の動詞の未然形
サ変動詞の未然形「せ」
- 「バイト」「部活」など略語を用いず、正式名称で「アルバイト」「部活動」と書く。
- 「翠光祭」(自分の学校の学校祭の名前)のような、内部の人にしか分からない言葉を説明なしに使わない。
- 自分を表す言葉は、男女とも「私」がよい。「俺」「自分」などを使わないようにする。
- 文体を統一する。「だ」「である」体の文章の中に「です」「ます」体を混用しない。
「作文」「小論文」とも、「だ」「である」体で書くのが 無難である。評論家の中には、「です」「ます」体で難しい内容を親しみやすく書く人もいるが、これは高等技術である。君たちは、わざわざ「です」「ます」体を使って内容を幼稚に見せる必要はない。 - 「!」「?」といった記号を極力使わない。基本的に日本 語の文章に使う記号は、句読点と「」・くらいのものである。そこに上述の記号を使うのは、その記号によって、読者に何らかの余韻を感じさせようとする心理が働くからであるが、読者は「!」がついていたからといって印象づけられるはずがない。
むしろ「!」「?」によって、内容が薄っぺらなのに、「そら感じてみろ、感じてみろ」というような読者に対する作者の期待(要求)だけが伝わるため、読まされる方は興ざめする(p65参照)。
読者を感動させるのはあくまで内容であるから、記号は約束通りのもの以外は使わないようにする。 - 上の記号と同じ理由で、体言止めや文を途中で言いさしにしてやめる言い方(文末の「……」なども含む)も使わないようにする。使う場合は、その効用と弊害とをよく考えてからにする。多用は絶対に駄目である(p16参照)。